M-SOUNDSの新作! 完全ワイヤレスイヤホン MS-TW3 を試す。

未改修

リニーズで取り扱いをしているMS-TW2、世間並み以上の性能を持ちながら、このクラスにしてはずいぶん安い価格帯で販売しているので、コスパ最強としてご紹介していました。
消費税10%で、10,000円をほんのちょっと上回りましたが、それでもこの製品の魅力は圧倒的なコスパの良さです。

 

ランキングに埋もれた名作 おすすめ! ワイヤレスイヤホン MS-TW2 がコスパ最強な件。
完全ワイヤレスのイヤホン、現在花盛りです。ソニーのWF-1000XM3やオーディオテクニカのATH-CKS5TWをはじめ、15,000円〜20,000円クラスの国内製品を筆頭に、3,000円、4,000円の中華製品も含めると有象無象にあって...

 

ところが、9月になって、このMS-TW2の後継機種が登場しました。
MS-TW3。後継機種であり、同時に上位モデルでもあります。

 

リニーズでも早速入荷して店頭で先行発売中でしたが、1台自家使用にして、その性能や使い心地を細かくチェックしてみました。
今回は、2週間ほど使い込んでみた感じのレビュー記事となります。
ぜひお買い物の際の参考になさってください。

 

コスパはどうなった?

だいたい商業レビューってお金の話は最後なんですが、儲けにガツガツしないのがリニーズメディアです。
いきなりコスパの話をしちゃいますと、MS-TW3は14,580円
MS-TW2より約4,000円ちょっと高めです。
それもそのはず、MS-TW3はただの後継機種ではなく、上位機種という位置づけなのです。
MS-TW2より各方面で大幅な性能向上が図られており、この内容であれば14,580円も納得の出来栄えかと。
コスパという意味では、相変わらずハイパフォーマンスなイヤホンだと思います。

 

ケースは薄く小さくなり、イヤホン本体は微増

まずは外見から。

ケースは小さく、そして薄くなりました。
MS-TW2は、やや高さのあるケースだったのですが、MS-TW3は高さもなくなりました。

これがMS-TW2のケースです。これでも結構小型だったんですが、半分近く削られた感じになりました。

イヤホン本体はMS-TW2、1ピース4gという驚異的なサイズでした。
MS-TW3では微増して、1ピース5.6gとなっています。ただ、個人的には差をあんまり感じませんでした。

MS-TW3のイヤホン。コロッとしていて可愛い。
落としそう……という声もありますが、このM-SOUNDSのシリーズは耳のフィット感が優秀で、想像以上に落ちにくいです。
写真の丸いエリアはタッチ感応できるようになっていて、指でタッチして操作できます。

こっちが以前のMS-TW2のイヤホン。
サイズ感などもほぼ一緒という感じです。
ボタンになっていて、ボタンクリックで操作できます。

 

耳へのフィット感

装着した時の感じは、MS-TW2に引き続き大変優秀です。
元々MS-TW2の時も耳の手前で浮いた感じが少なく、しっかりハマった感じがありましたが、MS-TW3でもその感じはしっかり維持されています。

イヤーピースはぜいたくにもSpinFitのCP350をS/M/Lの3種類付属。
SpinFitは台湾にある完全ワイヤレスイヤホン用イヤーピースのトップブランドです。このSpinFitにイヤーピースを交換するだけで、音質が全然違ってくると音好きマニアの間では噂のイヤーピースです。
ものすごくフニャフニャした触り心地で、心許なく思えるのですが、これが耳穴の向きに沿って曲がってくれるため、鼓膜の方へちゃんと向いて音を届けてくれるのです。

コスパをウリにするイヤホンなどは、このイヤーピースにお金をかけられないので、その辺の量産品を付録するんですが、MS-TW3はその概念を破ってSpinFitを取り付けてしまう辺り、こだわりがあるなぁと感じました。

ただ、ケースが小型化した結果、イヤーピースをオリジナルで用意すると、収納できなくなるかも知れません。
MS-TW2よりも厳しくなっていて、規格の違うイヤーピースは結構厳しいみたいです。

 

音質はどうか?

これは明確にMS-TW2より上がりました
特にクリアさが増しています。女性ボーカルの透明感のある音が欲しいなぁと思っているなら、このイヤホンは大変優秀です。
中音〜高音の部分がすごく細かくなっていて、上品さというか、繊細さがよく表現されています。
この部分の表現力のレベルは無茶苦茶高くて、他のワイヤレスイヤホンと比べても圧倒的な感じがあります。本当、トップレベルです。

低音も相当以上に改善されています。
メーカー資料によると、

これかなぁ。
内部反響をコントロールしているので、中〜高音域はクリアになるし、低音は音割れしにくくなっています。
低音は混ざりやすい傾向があるのですが、MS-TW3は安定した低音が楽しめました。

が、BOSEファンは要注意。そういう低音の良さはありません。層の厚みがまだまだです。
ロックとか聞くと、以前より低音の量感はありますが、ズンズン響く感じがまだちょっと薄いかなぁ……
※ 林は低音マニアのためウルサイのですが、普通に聞く人には「そう?」というくらいみたいです。

今風のJPOPとかアニソンなどをよく聞く人には超オススメです。
キレも良く、伸びのある高音、音に安っぽさがなく、音源データが別物に変わったみたいに思えるはず。
数日かけてエイジングすると高音のカドも取れて、なんとも艶っぽい音で奏でてくれ、外出先でこのレベルは反則だなぁ……と正直思いました。
※ 買ってから使い続けることをエイジングといいます。最初の頃と比べると丸みのある音質に落ち着いてくるという神話があります。科学的根拠がないため、音マニアの戯れ言といわれていますが、だって本当に変わるんだもん!

 

バッテリは?

バッテリ性能も向上しています。
イヤホン本体の持ち時間は約10時間。
ケースに入れると自動充電されますが、ケースの容量は最大約60時間。
これだけあれば文句なしです。

MS-TW2の頃は、
イヤホン本体2.5〜3時間。
ケースは10時間でした。
たった1年でここまで進化するものなの?!
なんか別商品レベルの進化なんですけど……実はここにも理由があるようです(後述)。

 

Bluetoothの接続具合について

MS-TW2もMS-TW3も、Bluetooth 5.0に準拠しています。
2019年時点では最も接続が安定した規格に沿っています。
BluetoothチップはQualcomm製。Qualcomm?……スマホのCPUメーカーです。AndroidスマホなどのCPUでSnapdragonというブランドがありますが、あれを作ったメーカーです。恐らく最も優れた半導体メーカーのひとつです。
高感度アンテナにより、従来品より音切れしにくくなっています。

ただ、このQualcomm社製のBluetoothチップをもってしても、音切れはあります。
Bluetoothは、その仕様上2.4GHz帯の無線帯域を使っているそうで、周囲の2.4GHz帯と干渉しあって音が切れるらしいです。
周囲に別のBluetooth機器があったり、Wi-Fiで2.4GHz帯で接続されている機器があったりすると干渉が発生します。
例えば都内の山手線に乗り込むと、かなりの頻度でプツプツ切れたりしますが、あれはポケットWi-Fiだったり、他の人のワイヤレスイヤホンだったりが大量に集中しているから起こるのです。
一般的に帯域が混むと同じ2.4GHz帯の別チャンネルに切り替えて接続を維持しようとするのですが、駅のホームなどは溢れ返っているため、切り替えが連続して発生するため、プツプツプツプツ……と音切れが発生します。
これは機器性能というより、Bluetoothの規格の問題なので、そちらが解決するしかないかなぁ……

 

TWS Plusに準拠

……と、仕様書をよく見ると、「TWS Plusに準拠」と書かれています。
TWS Plusというのは、 TrueWireless Stereo Plusといって、Bluetoothの接続をさらに安定化する手段として最近出たばかりの新しい規格です。

通常、ワイヤレスイヤホンは右か左、どちらかのイヤホンを「親機」と設定して、親機からもう片方のイヤホンに対して電波を飛ばす仕組みで動作しています。
この場合、もう片方へ電波を飛ばすんですが、そこに最大の障壁があります。ユーザ本人の「頭」です。
頭が左右イヤホンの真ん中で邪魔しているため、もう片方のイヤホンへ電波を飛ばす力が弱くなり、結果的に満員電車などの際に干渉が発生するというわけです。
完全ワイヤレスイヤホンを持っている方は、試しに装着して音を鳴らした状態で、親機側を手のひらで覆ってみてください。子機側からプチプチ音がするはずです。

この仕組みを解消するためにQualcomm社が開発した技術がTrueWireless Stereo Plus(TWS Plus)というやつで、左右のイヤホンとそれぞれ接続して、かつ同期も取るという仕組みになっています。
通常の場合は、左右両方の音情報を親機へ一度に流すため、情報量が多くなって干渉に弱くなる原因になっていました。
TWS Plusで右のイヤホンには右の音情報、左のイヤホンには左の音情報……となれば、情報量は半分になるため、電波強度も増して、干渉に強くなるという仕組みなんだそうです。

いいじゃんそれ……でも、再生機器側が対応していないと無理なんですよねぇ。
Qualcomm社のSnapdragon 845に対応しているそうで、ここ1年くらいに出ているミドルクラス以上のスマホじゃないと無理かなぁ……
林のスマホはZenfone5なので無理、実際に試せず、その効果は分かりませんでした。。

ちなみにMS-TW3が劇的にバッテリ性能が向上していますが、この理由は実はこのTWS Plusが関係しています。
この仕組み、バッテリ残量の調整機能も付いているそうで、適宜親機と子機を左右で入れ替える機能が付いているそうです。
一般的に親機の方がバッテリ消耗が激しく、子機はバッテリをあまり消費しないそうです。
そこで適宜主客交代を行い、両方のイヤホンが均等にバッテリを消化するように動作するように作られているそうです。
この仕組みにより、バッテリの持続時間を最大で3倍も高めることに成功しているとのことで、MS-TW2が3時間だったのに、MS-TW3になると一気に10時間も持つようになったのは、恐らくこの仕組みによるものだろうと思われます。
※ このバッテリの部分はTWS Plus非対応でも効果があるらしいです。

それにしてもTrueWireless Stereo Plus、気になりますね。。

 

IPX7に対応

ついにMS-TW3で完全防水を達成!
左右イヤホンの丸洗いが可能になりました。

しばらく使っていると、なんとなく不衛生な気がしてきますよね。
そんな時は丸洗い。
ざっと洗って、素早く布で拭いて、その後風通しの良さそうな場所で乾燥させましょう。
新品みたいにとてもキレイになりますよ!

 

以上、M-SOUNDSの最新機種、完全ワイヤレスイヤホンMS-TW3でした。
総評として、すごく満足度の高いイヤホンでした。
有線イヤホンも安定していて良いのですが、ワイヤレスイヤホンのスッキリさはとても魅力的です。
気になる音質も、15,000円のクラスとしては十分上位メンバーに仲間入りするレベルですし、
防水性能、バッテリ性能、そしてTWS Plusへの準拠など、最新技術がいかんなく盛り込まれています。
これだけ大盛り特盛りで14,580円。
やっぱりコスパ最強なのは変わらないと思いました。

MS-TW3はリニーズでも販売中です。
近日ネット販売もスタートするので、ぜひお楽しみに!

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