新規格 USB4 が公開。とりあえず知っておくべきことをまとめました

未改修

 

✓USB4が新しく登場した。これまでのUSB規格をざっと振り返ってみよう。

✓さまざまな種類が誕生し、バージョンが新しくなるにつれて高速化して行く様子が分かる。

✓新規格USB4は、Thunderbolt 3との統一がなされ、異次元のスピード感を誇るように。。

 

みんな便利に使っているUSB規格。
マウスやキーボード、プリンタをはじめとする外付けの周辺機器、
スマホやタブレット、
デジカメ、MP3プレイヤーなどのデジタル製品に至るまで、本当に幅広い分野で利用されています。

多分ご存知だと思いますが、USBには幾つかの規格があります。
ちょっとおさらいしてみましょう。

モバイル機器用のMicroUSBの規格も触れるとゴチャゴチャしそうなので、今回はPC版のみにしますね。

 

まず最初は一番標準的な形状をしているType-Aです。

多くの機器で使われているタイプです。
1996年に登場した最初の「USB 1.0」、その後改良型の「USB 1.1」、さらに次期バージョン「USB 2.0」へと進化していきます。
1.0はほぼ廃盤というか、流通していませんが、1.1以降はスピードの下位互換があり、コネクタの形状さえ合致すれば使えます。

USB 1.0、1.1は速度が12Mbps(だいたい1秒間で1.5MBのデータを送れる)程度でしたが、USB 2.0になると480Mbps(秒間60MB)まで飛躍的なスピードアップが起こります。

 

このUSB 2.0は広く使われるようになり、Type-Bという形状のものも登場します。

プリンタなどの機器を接続する際に使われるタイプでした。
あんまり普及はしませんでしたが、プリンタ、外付けHDDなど、比較的大型機器に採用される傾向があったように思います。
この規格が生まれたのにも何らかの理由があったと思うのですが、調べてもよく分かりませんでした。

 

次に登場したのがUSB 3.0です。
2008年に登場して、5Gbps(秒間625MB)という驚異的なスピードを誇るようになります。
このあたりまで来ると、外付けSSDをUSB 3.0で接続して、そこにOS入れて起動させても遅さを感じなくなるレベルになってきています。
相当速いですね。

このUSB3.0は、一目見て分かるように青色になっています。

右がType-A、左がType-Bです。
Type-Aは下位互換があるのですが、Type-BはUSB 2.0と形状が異なるため、接続できません。

差し込み口(ソケット)もUSB 3.0対応だと青色になっているので、青色同士で接続すると仕様通り秒間625MBの転送速度で使うことができます。
通常の黒色のソケットに接続すると、使用はできますが、機器の仕様に基づいたスピードに減速してしまいます。

 

さらに2013年には、USB 3.1という種類が登場します。スピードも10Gbps(秒間1250MB。つまり約1.2GB)という、猛烈なスピードに進化します。
この規格の時、初めてType-Cという形状のものが登場します。

平べったい、ちょっと新しい感じのする形状ですね。
これは裏表のない規格で、接続する時に向きを気にしなくても接続できるというスグレモノです。

このType-Cは、その後USB 2.0タイプも登場します。
性能はもちろん2.0と変わりませんが、Type-Cソケットが使えるようになりました。

このUSB 3系の規格は無茶苦茶種類が出てカオス状態になっています。
リニーズでもちゃんと把握できてるのか心配……一応まとめておきましょうね。

 

5Gbps
USB 3.0
USB 3.1 Gen1
USB 3.2 Gen1

10Gbps
USB 3.1 Gen2
USB 3.2 Gen2
USB 3.2 Gen1x2

20Gbps
USB 3.2 Gen2x2

Genはジェネレーション(世代)のことで、後方の「x2」というのはUSBケーブルの両端がType-Cであることを意味しています。
つまり、USB 3.2の第一世代は5Gbpsなんだけど、USBケーブルの両端がType-Cであれば10Gbps出せるよ、ということ。

ちなみにUSB3.2は未登場。2019年後半に登場するらしい……え、USB4にならないの?

さらにこのType-Cでは、最大100Wまでの電力供給を可能にするUSB Power Deliveryへも対応しました。
このあたりは「Freedy 90W マルチポートチャージャー EA1707 を販売開始。高速充電、無茶苦茶便利!」の記事で詳しめに説明していますので、ぜひご覧ください。

 

そして2019年、ついに登場したのがUSB4です。
小数点以下の表示がなくて、ただの「4」であることと、USBと4の間に半角スペースがないことが特徴のひとつだそうで、性能的には40Gbps(秒間5000MB、つまり約5GB)という、もう内蔵より外付けの方が速いじゃん、みたいな速度に達しました。
形状はType-Cになるようです。

最大の特徴は、インテルとAppleが開発した「Thunderbolt 3」を取り込んだ規格になるという部分です。
現在のThunderbolt 3もUSB Type-Cと同じ形状をしていますが、パソコン側がThunderbolt 3ポートを謳っていれば、Thunderbolt 3とUSB Type-Cのどちらでも利用できます。逆にパソコン側がUSBポートだと謳っていると、コネクタ的には挿せてもThunderbolt 3機器は使えません。
USB4になれば、このヘンな状況が解消される……はずです。

仕様の上では、下位互換もしっかりしていて、Type-Cであれば2.0も3.1も3.2も、Thunderbolt 3も利用できます。
機器が無駄になることはないようなので、まずは安心ですよね。

本格普及は多分来年くらいからかな?
なかなか楽しみな感じです。
USB 3.2が今年後半にリリースされて、まだしばらく混在の時期が続きそうですけど、いずれ1本のケーブルに統一される時が来るのかも知れません。
あんまり興味の無かった方も、「ふーん、そうなんだ」くらいに覚えておくと良いかも知れないと思って記事にしてみました。

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