ゴールデンウイーク中につき、ちょっとした与太話を。
リニーズはMacとWindowsを併用してお仕事しているんですが、メインで使っているのはMacです。
会社も自宅も27インチのiMac。4〜5年前に買ったやつなので最新機種と比べると性能は劣りますが、あと数年はこれで頑張っていこうと思っています。
さて、自宅のiMacには、バックアップ用にWestern DigitalのWD-RED搭載の外付けハードディスクをUSBで接続させています。
分からない方に説明すると、WD-REDというのは、24時間365日稼働させることを想定した高品質なWestern Digital製のハードディスクのシリーズ名です。
バックアップには最適なので長年愛用していたのですが、先日、ふとあることに気がついたのです。
夜中0時。仕事も終わったので寝室に行こうとMacをスリープさせたところ、
画面が真っ暗になってMacも静かになったのを確認し、電気を消そうかな……あ、先にトイレに行こう。。
で、トイレから帰ってきたら、Macの方から小さな音でしたが、「ムィィィィン……」みたいな音がすることに気がつきました。たぶん、皆さんも聞いたことのある、電源入れた直後に聞こえてくるアレの、もうちょっと小さな音です。
気になって近寄ると、iMac自体のディスプレイは真っ暗なままですし、iMacも別段様子が変な感じはないのですが、その隣に置いてあるWD-REDのハードディスクが動いているっぽいのです。
休止時にはランプが赤色になっているのですが、活動を示す緑色のランプになっていて、しばらくすると起動音も止んで赤色ランプへ戻ります。んで、1〜2秒すると再び起動する……これを延々と繰り返していました。
んー、これはどういうわけだろう……
気になったので、ログをあさってみることにしました。
ターミナルを開いて、以下のコマンドを入力すると1週間分のスリープから復帰した際の履歴が抽出表示されます。
log show —style syslog | fgrep “Wake reason”
2019-04-30 03:33:45.605759+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-04-30 03:33:45.605760+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-04-30 03:33:51.858817+0900 localhost kernel[0]: (AppleTopCaseHIDEventDriver) [HID] [ATC] AppleDeviceManagementHIDEventService::processWakeReason Wake reason: Host (0x01)
2019-04-30 03:34:56.050094+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-04-30 03:34:56.050095+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-04-30 03:35:01.444616+0900 localhost kernel[0]: (AppleTopCaseHIDEventDriver) [HID] [ATC] AppleDeviceManagementHIDEventService::processWakeReason Wake reason: Host (0x01)
2019-04-30 03:36:06.162358+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-04-30 03:36:06.162359+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-04-30 03:36:12.410117+0900 localhost kernel[0]: (AppleTopCaseHIDEventDriver) [HID] [ATC] AppleDeviceManagementHIDEventService::processWakeReason Wake reason: Host (0x01)
ログを見ると、真夜中の「3:33」「3:34」「3:36」にログを吐き出しています。
もちろん林は爆睡中だったはずで、Macの前には座っていません。
つまり、1〜2分間隔で繰り返しログを吐き出す “何か” が起こっているわけです。
ログに出ている「Wake reason: XHC1」が原因ですが、このXHC1はUSB3.0ポートに関するもののようです。
Appleに電話してみた。
「アップル製品のことなら何でも知っている」といつも言っているので、じゃあとりあえずAppleに電話してみようかということになり、電話して事の顛末を説明してみました。
少し確認のやり取りはあったのですが、その辺は割愛。
電話して約4分後。
「それはホットプラグというUSBポートの仕様ですね」
「そうですか……(そこは分かってるんだけどなぁ。ちゅうか、冒頭に僕から説明したじゃん)」
「それだとお困りになるんですか?」
「え、だって気持ち悪いじゃないですか」
「そうですかねぇ……」
Appleの人とは永遠に分かり合えない価値観みたいで、いくら説明しても「仕方ないですね」でした。
あきらめて電話を置くしかありませんでした。
USBケーブル全部抜いてみた。犯人が判明!
何だか消化不良で気持ち悪いので、自力解決を目指します。
USBケーブルをすべて抜いて、試してみました。
2019-05-01 12:05:47.075273+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-05-01 12:05:47.075274+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-05-01 12:35:02.941804+0900 localhost kernel[0]: (AppleTopCaseHIDEventDriver) [HID] [ATC] AppleDeviceManagementHIDEventService::processWakeReason Wake reason: Keyboard (0x02)
5月1日12:05にスリープをかけて、
5月1日12:35に復帰させたログです。
ログを見ると、12:05にログを吐き出してから30分後の12:35になるまで、特に何も起こっていないことが分かります。
これを確認したうえで、WD-REDの外付けハードディスクを接続して、再びスリープ。
スリープしても赤ランプのままです。15分試してみましたが、緑色のランプに変わることはありませんでした。
これを繰り返して、USB接続の機器をひとつひとつ足していくと、犯人が見つかりました。
こいつです。
以前に当ブログでもチラッと触れた、セルフパワーのUSBハブが原因でした。
中華製です。

これを最後に付けたとたん、例の現象が発生するようになりました。
驚くことに、このUSBハブには何も接続せず、USBハブだけをMacにつないだのですが、その瞬間、あの復帰・スリープを繰り返す挙動が観測されたのです。
うーん、これは……
2019-05-01 13:40:26.459294+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-05-01 13:40:26.459295+0900 localhost kernel[0]: (AppleACPIPlatform) AppleACPIPlatformPower Wake reason: XHC1
2019-05-01 15:34:39.063248+0900 localhost kernel[0]: (AppleTopCaseHIDEventDriver) [HID] [ATC] AppleDeviceManagementHIDEventService::processWakeReason Wake reason: Keyboard (0x02)
USBハブを外したら、もう2時間経っても大人しく寝付きました。
夜泣きもこれでなくなると思います。
今日のまとめ。
USBハブといえども、品質は大切。
ちゃんとした製品は、ちゃんとした理由があるんじゃないかな、と思いました。
コメント