そもそもUSBメモリをいきなり抜くとダメだった理由

そもそもUSBメモリをいきなり抜くとダメだった理由

ネタ的には2日ほど遅れてしまっていますが、Windows 10でUSBメモリをいきなり抜いても大丈夫になったというニュースがネット界隈で話題になっています。

 

 

ニュース的には後手後手なので、ちょっと深掘りしてみることにして、「そもそもなんでUSBメモリをいきなり引っこ抜くとダメなのか」について解説してみたいと思います。もちろん初心者向けです、どうぞお付き合いください。

 

コンピュータの世界では、「速度」というのがひとつの指標となっています。
CPUが何ギガヘルツであるとか、
SSDがHDDよりどれだけ速いとか、
スマホ回線の3Gより4Gが速くて、もっと速い5G時代がやってくるとか、
コンピュータはスピード感がとても重要視されてきています。
もうひとつは「容量」ですかね。「速度」と「容量」、大きく分けるとこの2つの要素が「性能」であると言えます。

 

コンピュータの「速度」の仕組み

デジタルとは、「0」「1」の2つしか存在しない世界です。
これですべてを表現しています。

0001 : 数字の「1」
0010 : 数字の「2」
0011 : 数字の「3」

この要領でアルファベットも、日本語も、色も、図形も、音も……すべてを表現しています。すごいですね。

ところで、コンピュータに内蔵されているCPUの何ギガヘルツというのは、1秒間に処理できる回数を示しています。
1GHzというのは、1秒間で10億回の計算処理を行えるという、とんでもない性能を持っています。

 

よくWindowsに32ビット版とか64ビット版という言葉が出てきていますが、
実はWindowsだけでなく、CPUにも32ビットCPU、64ビットCPUというものが存在しています。
これは、この0と1の羅列した桁数のことを言っていて、

00100111000100001101001110110001 : 32ビット
0010011100010000110100111011000100100111000100001101001110110001 : 64ビット

ということです。
最近のCPUは64ビットを処理できる性能を持っているので、例えば1GHzというのは、この64個の羅列を1秒間に10億回処理する性能であると言うことです。

現在のCPUは、ほぼ64ビットCPUです。
Windowsの32ビット版、64ビット版が登場したのも、このCPUが64ビット化したことで実現できるようになったのです。
逆に超古いパソコンだと、64ビット版Windowsは入らないということになります。

 

ボトルネック

 

 

現在のCPUは無茶苦茶高速です。
例えばある処理をコンピュータに行わせて、仕上がったものをハードディスクに書き込む作業をしたとします。

CPUの速度は1秒間に10億回も処理を行い、しかも1回につき64桁のデータを処理します。
ハードディスクが書き込むスピードははそれよりも相当遅く、実際のところ比較にならないくらいの速度差が出ています。
つまり、書き込み待ち状態のデータがどんどん溜まっていくわけです。

こういうのをボトルネックと呼んでいますが、このボトルネックを解消するために、コンピュータにはメモリというものが搭載されています。
よくパソコンを買うとき、「メモリが8GB搭載されている」「4GBじゃ足りない」と言っているアレです。

メモリはCPUより速度は落ちますが、ハードディスクより速い。
そのため、中継ぎの役割として用意されていて、CPUが処理したものを一時的に格納しておき、順次ハードディスクに手渡していく役目を負っています。

このメモリは、パソコンの電源を切るとデータも消失するため、基本的にはハードディスクが書き込むまでの一時保管の役割しかできないのですが、パソコンを快適に利用するためにはとても大切な要素だと言えます。

 

実はハードディスクだけじゃない

前記では例としてハードディスクで説明していますが、別にハードディスク専用というわけではないのです。
近年普及著しいSSDもこの恩恵を受けています。
SSDであってもCPUの速度にはまったく及びませんので、中継ぎとしてのメモリは重要です。
ただ、SSDは相当高速になっているため、保留状態のデータが溢れかえる前に処理できるようになり、体感的にもパソコンが速くなった、以前よりメモリを必要としなくなった、ということはあります。

また、今回のUSBメモリにおいても、同じ事が言えるのです。

 

本当はUSBメモリには(まだ)書き込まれていない

 

USBメモリは実はあんまりスピードが速くありません。
比較的最近のハードディスクが1秒間に100MB程度の書き込み速度だとすると、USB3.0対応のUSBメモリでは安物だと30MB程度、高級品であっても200MB以上出せるものは少数です。
つまり、相当に遅いわけです。

そこで、Windowsでは一時的にメモリに保留された状態でも「USBメモリに書き込みましたよ〜」と表示させて、実際の書き込みはその後も行っているという状態で運用していました。
そのため、もう書き込んだなら良いかなと思っていきなり抜くと、実は全然書き込みが終わっていませんでした、データが断裂してしまいました、ということになってしまうわけです。

そこで従来は、タスクバーから「安全に取り外す」を選択して、ちゃんとデータをUSBメモリへ書き込んでから外すというのがお作法になったというわけです。

 

では、なぜいきなり抜いても良くなったのか?

USB3.0の登場によるものと、USBメモリの性能向上によるものではないかと推測します。
USB3.0では、ちゃんとしたUSBメモリなら1秒間に250MBとか300MBとか書き込める性能を持った製品が出ています。
1,000円や2,000円の安物だと、相変わらず遅いんですけどね。

これだけ速いなら、わざわざメモリを仲介しなくても良いんじゃないかな……だったら、書き込みさえ終わっていれば、いきなり抜いても問題はないよね、ということになったみたいです。
高性能USBメモリ以外は、たぶん体感的に書き込み速度が遅くなると思うのですが、これまで面倒で、うっかり忘れがちだった「安全に取り外す」の操作が省略できるのはメリットに感じるかも知れませんね。

なお、例えば外付けハードディスクなどの常時接続しっぱなしのデバイスには、元の設定をしておいた方が快適な場合もあります。
最後にその方法をご紹介します。

 

まず、デスクトップ画面左下にある検索窓に「デバイスマネージャー」と入力します。
または「コントロールパネル」を開き、「ハードウェアとサウンド」ー「デバイスとプリンタ」項目にある「デバイスマネージャー」を順にクリックしていけば開きます。

 

こんなウインドウが開きます。
この中から「ディスクドライブ」を探して「>」のマークをクリックしてください。

 

今回の例では、「BUFFALO USB Flash Disk USB Device」となっています。
設定したい機器名が出るので、それを見つけてください。

 

機器名の上でマウスを右クリックすると、上図のようなメニューが出て来ます。
その中から「プロパティ」を選択してください。

 

すると、今度はこのようなウインドウが開きます。
上のタブから「ポリシー」を選んでクリックしてみてください。

 

新しいWindows 10では、USBをいきなり引っこ抜いても大丈夫な「クイック削除」になっています。
ただ、据え置きで引き抜く事が滅多にない外付けHDDなどは、「高パフォーマンス」にしておくと快適です。
ただし、忘れて引っこ抜かないように注意してくださいね。

 

なお、「エクスプローラー」からプロパティを開いても、この取り外しポリシーは表示されません。
「デバイスマネージャー」経由でプロパティを開くようにしましょう。

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