プライバシーは僕らのものだ! Google検索を使わないという選択肢。

未改修

最初のころのGoogleは、それこそとてもシンプルなものでした。
検索スピードも速く、ただ検索結果を羅列するだけ。検索性能も悪くなかった。
しかし時代の流れと共に、画像検索だ、地図だ、ショッピングだと機能が増え続け、広告連動がはじまり、今や検索してるんだかされているんだか分からないのがGoogleの実情です。

そこへ近年脚光を浴びだし、一気に利用者を増やしているのがDuckDuckGoです。
まるで初期のころのGoogleのようにシンプルで、余計なことをせず、広告連動もなく、追跡しない検索エンジンとして注目されています。

 

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ガブリエル・ワインバーグ氏が立ち上げた

DuckDuckGoは米国のガブリエル・ワインバーグ氏という起業家が立ち上げました。
たった1人、、個人で始めたプロジェクトで、当初から「ユーザの情報収集を一切しない検索エンジン」を掲げて取り組みを続けています。
プライベートな検索エンジンの需要を見越した投資などに支えられて我慢強く続けていき、当初は1日あたりのアクセス数が2012年のときに27万〜28万程度でしたが、2015年で1000万を超えるようになり、それから最近までずっと増え続けています。
特に話題になったのは、アメリカのCIAに所属していたエドワード・スノーデンが「国家安全保障局NSAは、組織的にグーグルやヤフーなどから協力を得て、個人情報収集活動(PRISM)を行っていた」と暴露して以来、多くの人々がGoogleなどからDuckDuckGoへ乗り換えており、現在もその流れが続いているようなのです。

とは言っても、Googleと比べたらまだまだ全然規模は小さいのですが、この勢いはかなり注目を集めており、この先DuckDuckGoが侮れない勢力となっていく可能性はゼロではない感じがあります。
リニーズメディアでは、これまで繰り返しセキュリティリスクの話題を取り上げていますが、セキュリティソフトを入れるとか、指紋認証キットを購入するとか、外部的なツールを検証することが多かったので、今回は内部的な設定変更ですぐにセキュリティの大幅な改善が見られるという点で、この検索エンジンについて詳しく取り上げてみようと思います。

 

DuckDuckGoは案外もう使えるようになっているかも?

さっき「内部的な設定変更ですぐにセキュリティの大幅な改善が見られる」と書きました。
実は、多くのブラウザでは、すでにDuckDuckGoが検索エンジンとして設定できるようになっているのです。

ブラウザを起動させて「環境設定」から「検索」を確認してみてください。
きっとあるはず。

 

MacのSafari

 

Firefox

 

Vivaldi

 

主要なブラウザには、実はたいてい設定変更の候補に登場しています。
基本、検索の設定を変更することでDuckDuckGoを使用することができるようになります。

ただ、Google ChromeとMicrosoft EdgeについてはDuckDuckGoが標準では装備されていませんでした。
まずはGoogle Chromeの設定方法。

 

Google Chromeは、専用の拡張機能をインストールします。

 

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このDuckDuckGo Privacy Essentialsをインストールすることで、Google Chromeでも使うことができるようになります。

Microsoft Edgeは、DuckDuckGoのメインページへアクセスします。

 

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この状態で右上の「・・・」をクリックし、「詳細設定」ー「検索エンジンの変更」を選ぶと、DuckDuckGoが自動検出されているはずなので、それを選択すればOKです。

 

DuckDuckGoの設定を見てみる

DuckDuckGoにも、ほかの検索エンジンと同じく、いくらかの設定ができるようになっています。
まず、下記サイトにアクセスします。

 

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画面右上にある「三」をクリックすると、下のようなメニューが表示されます。

 

知っておくべきは上部分のみ。
とりあえず「その他の設定」をクリックしてみてください。

 

解説も分かり易いので、お好みに合わせて設定すれば良いと思います。
「広告」という項目がありますが、これはGoogleみたいに広告連動して良いか、と聞いているわけではないみたいで、どうやらDuckDuckGoを広めるのに協力して欲しい、という意向の有無を問うている様子です。

 

テーマタブです。
どれにするか、好きなのを選んでください。

 

外見設定。
一番下の「サイトアイコン」を有効にしておくと検索結果の視認性が向上して良い感じです。

 

最後、プライバシー設定。

 

ずっと右側に表示されている「クラウドに保存」は、これらの設定を保存しておくためのものです。
設定情報を保存するだけのクラウドなので、個人情報に類するものは保管しません。

 

「設定を保存」をクリックすると、パスフレーズを設定するように。
一応好きなパスフレーズ(パスワード)を設定してみましょう。

 

無事に完了です。

 

実際の検索品質を検証してみた。

Googleは個人情報を抜き取りまくる分、とっても便利です。
便利さというものは、往々にしてリスクに対する目隠しになります。
Googleはその圧倒的な便利さにより、個人情報の流出という一面を上手いことリスクに感じさせていないわけです。

しかし、だからといって使えない検索品質では、DuckDuckGoに切り替えるモチベーションは上がらないでしょう。
リニーズでは、幾つかのシチュエーションを想定して、DuckDuckGoの検索品質を確かめてみようと思います。

なお、調査は2019年2月21日時点のものです。
時期が経つとかなり内容が変わるので、その辺はご了解願います。

 

ノイテックス有限会社

6位まで見ると、GoogleもDuckDuckGoも、順不同ながら中身はほぼ同じです。

n-techs.com、n-techs.bizともに弊社のドメインです。
n-techs.comは法人向けの買い取りサービスを案内したページです。
n-techs.bizは、ノイテックスの会社概要を案内するページです。
どんな会社かという検索意図で見ると、DuckDuckGoが正確な感じです。
ただ、n-techs.comはドメインを取得して15年前後なので、ドメインに対する信頼性を重視したGoogleも決して間違っていません。

6位以下についても、ともに「会社の評価サイト」「マスコミが弊社について記事にした情報」などが続きます。
ただ、10位まで見ていくと、DuckDuckGoでは、ノイテックス以外の社名が混ざっていました。
「ダイエワボウノイ株式会社」さんは弊社とは関係がまったくございません。

 

iPad

これは好みが分かれそう。
共に1位はメーカーのAppleです。
2位はDuckDuckGoはimpressの「ケータイwatch」というサイトでした。

Googleはauとソフトバンク、
DuckDuckGoはNTTドコモとソフトバンクを上げてきました。

 

ASU650SS-120GT-R

ADATAのSSD内蔵ドライブです。
Googleは全体的に価格帯の情報を中心に据えたラインナップです。
DuckDuckGoはまんべんなく通販サイトを紹介するような感じです。
6位以下を見ても、その様子は続いています。
Googleは何件も似たようなサイト、同一サイトの別ページを連打してくる感覚があるのですが、DuckDuckGoはそういう感じがなく、スッキリした中身に見えます。

また、両方共にあったのですが、この製品の末尾が「GT-R」ではなく、「GT-C」「GT-REC」という型式のSSDが検索に出てきています。
GoogleもDuckDuckGoも10件中4件、同率でした。

 

パエリア 作り方

レシピはどうでしょう。
これは両方ともにまんべんなく、色々なサイトを紹介する流れになりました。
Googleは比較的食品業界大手の企業サイトのレシピを中心にしている感じがします。
DuckDuckGoはレシピサイトが多いかな、という印象です。
どちらもさほど大きな差を感じません。

 

実際、ちょっと楽しくなってきてほかにも調べたのですが、紙幅の関係でこれ以上は割愛です。
例えば「応仁の乱」DuckDuckGoはやはりまんべんなくサイトを紹介するという流れですが、Googleは大手サイトから引用してくるパターンが割合多い印象でした。Googleでトップランカーになるためには、作り込みもある程度は大切ですが、むしろ知名度向上が必要不可欠だという事実に改めて気づかされます。

「六本木一丁目」で調べると、Googleはまず地図表示。そしてグルメ。さらに交通。やっぱり便利ですね。
DuckDuckGoでは地図はありません。その点がちょっと不便です。グルメ。交通。両方ともに似た展開なのですが、Googleの方が花があります。また、交通の候補も練られている感じがあります。
この辺は、もうちょっとDuckDuckGoが洗練度を上げていく必要があるように思いました。

 

検索結果には文句はないのに……

じっくりと見ていくと検索結果にはGoogleとDuckDuckGoの間に大きな差はないのですが、本当に細かいところで小さなマイナスが積み重なっており、やっぱりGoogleの方が花があるように思います。
検索ひとつかけても、Googleの至れり尽くせり感はハンパないのです。
この例えば良いか悪いか……チョコレートケーキを食べようというとき、見た目がキレイで、とっても甘くて、ケーキの中にも生チョコがふんだんに使われているケーキがあって、もちろん食べると美味しいんです。でも身体にすごく悪そう……
一方、チョコレートケーキだけど糖分少なめ、苦さがちょっと引き立って、見た目も真っ黒な塊。ケーキの中はスポンジにチョコソースを染みこませたものが使われているくらいで、すごくシンプル。こっちもそれなりに美味しいし、まだ前者のチョコケーキと比べたら多少健康のために遠慮したかな、くらい。

どっちを食べるかは、その人次第。
僕は「どうせ身体に悪いことをするなら、中途半端に留めないで、美味しい方を食べちゃえ!」って思うタチなので、やっぱりGoogle使っちゃうのかも知れないなぁ……
まずしばらくDuckDuckGoを使ってみて、耐えられなくなったらGoogleに戻るかも知れません。

皆さんも、その程度の気分で良いので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。