すげー! 溶剤をUVで硬化させるボンディックを試してみた。

未改修

アクリル系樹脂でできた専用の溶剤を塗って、そこにUVライトを4〜5秒照射するだけで、たちまち溶剤が固まって接着効果をもたらすという、僕の知らない世界「ボンディック」を試してみました。

パソコン用のACアダプタが、経年の劣化でビニルシースが裂けてしまい、中の導線が露出している。。
これ補修できないかな、というところが今回の切っ掛けでした。
経理の石井が「ボンディック試してみましょうよ!」とノリノリで注文して、早速取り寄せていました。

で、これが届いたボンディック。スターターキットというやつだそうです。

 

中身拝見。
思ったよりシンプル……ちゅうか、これで3,400円?

黒いのが溶剤の入ったチューブ。
赤透明なのがUVライトだそうです。
上の「BONDIC」と書かれたバーはヤスリでした。磨くのか……?

 

溶剤の入った黒いチューブは、キャップを取ると針のような口になっていました。
説明によると、薄く延ばして照射し、何度も繰り返し重ね塗りしていくものらしいです。

 

早速施工。
薄く……といっても、なかなか感覚が掴めません。
ちょっと強めにチューブを押さえないと出てこないんですが、出るときはドバッと出ます。
慣れが必要な感じがしました。
もし日本製なら、きっと先端がハケみたいになっていて「液体ムヒ」みたいに塗れるんですけどね、たぶん。

 

あー、ドバッと出ちゃった……
薄く塗るの難しい……

 

なんとか塗り終わりました。
やっぱりちょっと厚い気がするなぁ。

 

今度は反対側のUVライトを照射。
数秒という説明でしたが、厚く塗りすぎたせいで、30秒くらい照射していました。
不器用でごめんなさい。

 

裏側も同じく照射。

 

完成です。
絶縁テープをぐるぐる巻きにするよりはスリムな感じです。
触ってみると、ちょっとソフトな感触……アクリル系樹脂なので柔軟性もある程度確保されているようです。
試しにクネクネ曲げてみましたが、無茶な曲げ方でもしなければ割れることはないみたいです。

 

続いては磁器の小皿。
これ、くっつくでしょうか……?
断面に薄く延ばして塗り込み、おそるおそる接着します。

 

断面に向かって照射。10秒くらい、じっくり目に光を当てました。
すると、なんかくっついたみたい……

この溶液には粘性がないので、指を離すとパラッと離れてしまうのですが、
照射後にそっと指を離してもくっついたままでした。

 

さらに強度を高めるため、重ね塗りです。
割れ目の部分に薄く延ばしていきます。

なんかだんだん慣れてきたぞ!

 

繰り返し塗布と照射を繰り返していきます。

 

裏面も同じく塗布と照射。

 

完成。
おお、ちゃんとくっついた!

かなり本気で割ってみようと手でやってみたのですが、接着部分が剥がれることはありませんでした。
瞬間接着剤並みに固まったようです。
このボコッとした溶剤が固まった部分をヤスリで磨けば、ある程度目立たなくなるというわけです。

 

続いては、別々の素材を貼り付けてみます。
磁器と紙。
果たしてくっつくのでしょうか。

 

こんな感じで磁器の面に薄く溶剤を塗布し、紙を上から載せました。
この時点では、動かすと紙は落ちます。
磁器と紙のスキマをめがけて4〜5秒照射すると……

 

素晴らしい!
紙を90度に立てても磁器は落下しません。

しっかりくっついているみたいで、まったく離れる感じがしません。
これはすごいなぁ……

 

ただ、紙が薄かったりすると、溶剤が浸みてこんな感じになります。ご注意ください。
この紙はプリンタなどでよく使うコピー紙です。

 

なかなか楽しめました。
ただ、この値段の割には溶剤が少なく、あんまりあれこれ遊んでいるとすぐに無くなってしまいそうです。
もうちょっと手軽に使える価格帯になると良いなぁ……と思っていたら、実は100均にも類似品が売っているそうです。
手芸用のツールとして売られているみたいです。
「溶剤も本質的には別のものだと思うし、ライトなどの性能も違うから、同じカテゴリで考えない方が良いかもね」
と、教えてくれたスタッフが言っていました。

ぜひ皆さんもお試しください。

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