pCloud
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【2023年最新版】pCloudの最新情報を徹底解説します!

これを読めば全部分かる!

以下の記事は、2023年8月、最新情報に更新しています。

目次

pCloudって知ってる?

pCloudについて知りたい方へ。
pCloudは、セキュリティ大国スイスで生まれたクラウドストレージサービスです。
2013年に誕生しますが、日本ではしばらく聞いたことのないサービスでした。上陸は2020年。噂が噂を呼んで、現在は「DropboxやGoogle Driveに代わるニューウェイブ」として注目を集めているクラウドストレージです。
この記事では、pCloudの特徴について徹底解説していきます。

クラウドストレージとは何? という人のために、ちょっとだけ解説しておくと、要するにインターネット上にあるファイル保管庫のことです。DropboxとかOneDrive、Google Driveなどの保管サービスのことを総称して「クラウドストレージサービス」と言います。
スマホやPCに保存してある写真や動画、WordやExcelで作ったファイルを、クラウドストレージに預けることができます。すると、自宅の外でも自由にファイルを確認できるし、スマホの容量が足りないときにクラウドストレージに保存しておけば、スマホ側で保管しなくても良くなります。
あると便利なサービスなんです。

クラウドストレージの不満

そんな便利なクラウドストレージですが、不満がないこともありません。
僕も10年以上Dropboxを愛用していたんですが、実はこんなことを思っていました。

疑問
  • 無料版は容量が少なく、有料版は値段が高すぎ。
  • 毎月徴収されるのって、心理的にイヤ。
  • セキュリティが心配。誰かに見られていないか不安だ。
  • もし乗り換えることになったら、データ全部引っ越すのは大変そう……

そんなある日、僕がたまたまネットサーフィンしていたところ、ヨーロッパで急激に伸びているクラウドストレージサービスがあることを耳にしました。
pCloud(ピークラウド)。2020年当時の日本では、ほとんど聞かない名前でした。

買い切りで使えて、高セキュリティ

pCloudは、スイスに本社のあるpCloud AGという会社が運営するクラウドストレージサービスです。
2013年から続いているサービスで、ヨーロッパ地域ではトップ10に入る人気のサービスとして注目を集めています。2023年現在、全世界ユーザ数は1,900万人以上

人気の秘密は大きく2つ。
買い切りで使えて、高セキュリティ。

このpCloudには買い切り版があって、最初に1回支払ってしまえば、あとはずっと費用が掛かりません。つまり、脱サブスク! やったね!

また、セキュリティ大国スイスにある会社がやっているだけに、高セキュリティなのも人気。プライバシー保護の観念が極めて高く、日本やアメリカとは段違いの安心感があります。
後述しますが、オプションを購入することで、世界最高水準のセキュリティフォルダを手に入れることも可能になります。

pCloudの魅力はこれ!

pCloudは、結論を冒頭に書いてしまうと、

  • 無料版は比較的多めの10GBまで使えて、有料版も他社サービスより割安でした。
  • 月額、年額のプランも用意されていますが、なんと買い切りプランがありました。 つまり、最初にお金を払ってしまえば、もうずっと使い続けられるわけです。
  • 世界最強の個人情報保護規定と言われるGDPRにも準拠。プライバシー保護への驚異的な取り組みが明らかに。
  • セキュリティの高さも尋常ではありません。通常のままでも高セキュリティですが、pCloud Encryptionというオプションを購入すると、もはや軍事レベルのセキュリティレベルにまで進化します。
  • 2020年に日本上陸を果たし、完全日本語化達成、日本マーケティング始動、ついには日本の認定制度まで取得しました←いまここ

僕は、このpCloudを色々試してみるうちに、その素晴らしさにすっかり虜になってしまい、直ちに彼らにメールを送りました。遠い東の果てからきたメールに彼らも驚いていたようでしたが、今では僕の会社を正式にオフィシャルパートナーに指名し、日本での展開をかなり積極的に行うまでになっています。

この記事を読めば、pCloudの全貌が明らかになります。
それでは早速、pCloudのサービス内容を詳しく見ていきましょう。

pCloudの基本的な使い方

pCloud

pCloudはスイス製のクラウドストレージです。
要はDropboxなどと同じく、写真や動画などのファイルをインターネット上に保存するサービスで、基本の使い方は一緒です。

パソコンのファイルをドラッグ&ドロップするだけ。
スマホなら、アプリをインストールするだけ。

クラウドストレージを使ったことのある人なら、まず迷うことはありません。
初めて使う人でも、すぐに慣れてしまえると思います。

pCloudのユーザ登録のやり方

基本料金は無料なので、実際にやってみましょう。
まず、pCloudの公式サイトにアクセスします。

pCloudの始め方

アカウント作成

公式サイトにアクセスしたら、画面右側にある入力欄からアカウントを作成します。

アカウントは、メールアドレスとパスワードだけで作成できます。
その下のデータリージョンとは、サーバの設置場所のことを指しています。ファイルをアップロードする先が「アメリカ」「ヨーロッパ」のどちらが良いかを選べるのです。
実は、ここで選ぶのは無料ですが、あとから移動する場合は別途料金が必要です。
詳しくは当サイト別記事「pCloudデータリージョンの選び方」を参照してください。

あとはその下の「pCloudの利用規約、プライバシーポリシーと知的財産ポリシーに同意します」のチェックを入れて、
アカウントの作成」のボタンをクリックするだけです。

すぐに確認のメールが届くので、受信できるメールアドレスにしてください。

メールの受信確認

pCloudのメール確認
今はひょっとすると日本語の確認メールになっているかも……

確認メールは必ず受信してください。
届いていない場合は迷惑メール等に入っているかも知れません。
どうしても見つからない場合はご相談ください。

中央の「CLIICK TO VERIFY EMAIL」をクリックしたら完了です。
これをクリックしないと、しばらくするとアカウントが削除されてしまいます。ご注意を。

Webサイトにアクセス

アプリをインストールすると便利に使えますが、アプリなしの場合はWebサイトにアクセスしても使うことができます。

pCloudは、上記のWeb版、Windows(Mac、Linux)版、iOS版、Android版が各種用意されているので、自分に必要な方法で使用することができます。

おかしいと思ったらWeb版へ

もしpCloudに上手く動かないなどの不具合があったら、まずはWeb版にアクセスして試すと良いです。Web版が一番基準になっているので、最も不具合が起きにくいと思います。問題の切り分けにもなるので、不具合かなと思ったらWeb版で試すことをお奨めします。

pCloudは無料で最大10GBまで使える。容量拡張の方法について

pCloudは無料で10GBまで使うことができます。
ただし、初期時では4GBまでしか解放されていません。
ここの章では、残り6GBの解放について解説したいと思います。

容量解放は6つのミッションがあります。

  • 初回登録の時に届いたメールの「CLIICK TO VERIFY EMAIL」をクリックする
  • 何か適当なファイルをアップロードする
  • PC用のアプリをインストールする
  • スマホアプリをインストールする
  • スマホアプリの写真フォルダと同期する
  • 友達を紹介する

全部クリアすると、7GBまで解放されます。
友人の紹介は1人1GBなので、3人紹介することで10GB全てが解放されるという仕組みです。

友人なんていない、という人はTwitterやFacebookで誰か誘ってみたりするのも良いですね。

pCloudのPC用アプリのインストール方法

pCloudには、各種パソコン用のアプリがあります。
意外に優秀で、アプリとしても安定しています。アプリ経由でないとできない機能もあるので、インストールした方が便利です。
Windows / Mac / Linux の各システムに対応しています。

Windows版: Windows7以降
Mac版: macOS X 10.10以降
Linux版: Ubuntu14.04 / Fedora21 / Debian8以降

こちらからダウンロードできます。
※ 広告ブロックソフトが動いていると、ダウンロードバナーが非表示になる場合があるみたいです。

pCloud インストール Windows7
pCloud インストール Windows10
pCloud インストール Mac
pCloud インストール Linux 32ビット
pCloud インストール Linux 64ビット

インストールも基本的に難しい部分はないと思います。

pCloudインストール画面

最初のところだけ。
「I agree to the licence terms and conditions(私はライセンス規約と使用条件に同意します)」にチェックを入れて、「Install」ボタンを押すだけです。

※アプリが最近日本語化されたので、たぶん現在この部分は日本語になっているはずです。

pCloudのスマホ用アプリのインストール方法

スマホアプリもあります。
個人的にはこれが気に入っていて、なかなかスッキリしていて動作もきびきび、良い感じです。

AndroidならGoogle Play、iPhoneやiPadならApp Storeで無料インストールできます。
Storeの検索窓から「pCloud」と入力すれば出てくると思います。

pCloudスマホアプリ

見た感じはシンプルですが、動作はキビキビしているし、まるでスマホの中にファイルがあるみたいに遅延がありません。

スマホアプリの機能

アプリの下に「ホーム」「Crypto」「オーディオ」「写真」「その他」と並んでいます。
オーディオは簡易的に音楽プレイヤーとして使えます。プレイリスト編集機能も搭載!
写真はpCloud内に保存されている画像データを抽出表示してくれます。
Cryptoは暗号化フォルダです。別途有料のオプションですが、あなただけの秘密のフォルダです。

もちろん動画や音楽はその場で再生してくれます。
僕が使っている限りでは音切れ、動画が途中で止まるなんてことも発生しませんでしたが、ハイレゾなどの大きなファイルサイズのものは、ネット環境によっては乱れが生じる可能性もあります。スマホの性能も影響すると思います。

pCloudはスマホの容量を食わない

基本的にpCloudに保存されているファイルは、スマホ側の容量を食いません。
pCloudは、外付けHDDのような挙動をするので、ファイル自体はpCloud側にあります。
アプリのインストール容量と、ファイルをプレビュー表示させるために使うキャッシュファイルの保存程度は必要ですが、それほど大きな容量は必要ないと思います。

あと、スマホで撮影した写真をpCloudに自動アップロードすることもできます。

pCloudはExplorerに組み込まれている

WindowsでもMacでも、pCloudはこのように表示されます。

pCloud DriveのPC画面

左側の一覧の中に「pCloud Drive(p:)」というフォルダが作られ、ここからpCloudのファイルを操作できます。ドライブレターの p は固定です。
Macの場合も同様の見え方をしてくれます。

外付けドライブのような挙動をするpCloud

pCloudと他社サービスの違い

他社サービスでは同期型が基本

Dropboxなどの他社サービスでは、「同期型」というシステムを採用しています。
Cドライブの中に「dropbox」というフォルダが自動的に作成されて、このフォルダにファイルを追加・削除などをすると、直ちにインターネット上のデータと同期が取られるという仕組みです。
つまり、PC側にもファイルがあり、インターネット上にも同じファイルが複製されていて、これらが常に同期されているということです。
この同期型のメリットは、インターネットに接続されていない場合でも、とりあえずPC側に保存されているファイルを開くことができるということです。あとでネットに接続すると、自動的に変更点が同期されるようになります。

pCloudは外付けドライブのように動作

一方のpCloudは、仮想ドライブ方式を採用しています。
つまり、パソコン側にはファイルは存在せず、インターネット上にだけファイルが置かれているのです。
イメージとしては、外付けのハードディスクやUSBメモリと同じ感覚です。
この仮想ドライブ方式のメリットは、パソコン側のディスク容量を必要としないという点です。
同期型の場合、例えば写真ファイルが10GB保存されている場合、パソコン・インターネットの両方に10GBの空き容量が必要になります。しかし、仮想ドライブ方式ではインターネット側に10GBの空き容量があれば問題ないわけです。

ちなみにpCloudにも同期機能が搭載されています。
Dropboxのような挙動が好みであれば、そういう使い方もできます。しかも複数のフォルダに跨がって同期設定も可能です。
この自由さ、柔軟さがpCloudの魅力なのです。

pCloudは速い?

一時期「pCloudはファイル転送の速度が遅い」と言われたことがあったのですが、回線増強などを継続的に行っているので、そこそこ解消されてきているみたいです。
最初は5Mbps程度だったアップロード速度が、最終的に30Mbps程度まで引き出せた日本のユーザさんもいらっしゃるので、もし遅いと感じる場合は相談していただければ、(必ず解決するとまでは言えませんが)アドバイスさせていただいています。

ただ、日本は島国なので、例えばアメリカのサーバにアクセスするには海底ケーブルで約14,000キロも向こうにデータを送らなければなりません。当然遅延が発生します。こうした特有の地理的な問題もあるため、なかなか解決し辛い部分があります。
それに加え、プロバイダが海外接続にどれだけ投資しているかによって、海外向けの回線品質にも影響を受ける可能性はありますし、ルーティングといって、pCloudサーバに到達するまでの道のりが最適な経路を掴めているかも重要な要素になります。こうした要素の場合、pCloudだけではなくプロバイダの協力が欠かせません。

暗号化フォルダ「pCloud Encryption」

pCloudのオプションとして、暗号化フォルダ機能「pCloud Encryption(ピークラウド エンクリプション)」と呼ばれるものがあります。
別途有料ですが、ぜひ手に入れておきたい機能です。

pCloud Crypto

鉄壁の防御を誇るEncryption

pCloud Encryptionは、PCやスマホ側で暗号化され、pCloudに保存されているのは暗号化された状態のファイルとなります。万が一にもpCloudサーバに不正アクセスされて、ファイルを流出されたとしても、暗号化されたファイルだけで復号化させることは不可能です。パスワードを使って解錠しない限り、中身を見ることは絶対にできません。

スイスの軍用水準にまで引き上げたpCloud Encryptionは、事実上最強鉄壁のセキュリティソリューションです。他社サービスにも最近類似のサービスが登場していますが、ここまで強固なものを他に知りません。

pCloudの自信

以下はpCloud社の声明です。

pCloud Crypto provides the ultimate file security, available on the market. Client-side encryption is a military level protection for your data, since only you, the user, hold a key to file decryption and encryption. pCloud as a service provider, is unable to decrypt any hosted data, consequently has zero-knowledge about your files. Even if any authorities require access to your data in the cloud, we have no way to give them such, because it is not accessible by us. This means that pCloud Crypto ensures the highest available protection for our users.

pCloud Webサイト

pCloud Cryptoは、市場で利用可能なものの中で最高のセキュリティを提供します。クライアント側での暗号化の仕組みでは、解錠の鍵を持っているのはあなただけであり、あなたのデータに軍事レベルの保護を提供します。pCloudでは、お客さまのデータを復号化することができません。つまり、あなたのファイルについては「何も知らない」のです。たとえどんな権限者がクラウド上のあなたのデータにアクセスを求めても、それを提供する方法はありません。なぜなら、それは私たちによってアクセス可能ではないからです。これは、pCloud Cryptoがユーザーにとって最高レベルの保護を確保していることを意味します。

pCloud Crypto と Encryption

ちなみに、先ほどから「pCloud Encryption」と書いていますが、別名「pCloud Crypto(ピークラウド クリプト)」とも言います。

ちょっと裏話的な話なんですが、実は以前は「pCloud Crypto」というサービス名でした。ところが2022年初頭の頃に「Cryptoという名称は仮想通貨関連のサービスと間違えられるかも知れないので、Encryptionという名前に変更しようか」という話があったんです。
そこで僕は了解したということで、Encryptionという名称を使い出したんですが、pCloud社内的にはCryptoとEncryptionの両方が使われるようになってしまい、現在に至っています。僕は変更したのを今さら戻せないので、日本サービスとしてはEncryptionという名称で統一しています。

pCloud Encryptionを使わない場合のセキュリティ

ちなみに、pCloud Encryptionを使わない状態でのpCloudセキュリティについても解説しておきます。

通常のpCloudでもかなりの高セキュリティです。
ファイルをアップロードするときは、現行の暗号化通信としては最上位水準のAES256bit暗号化技術を採用し、ファイルを暗号化してpCloudに送信しています。
AES256bit暗号化技術とはなんじゃらほい、というと、すごくかんたんに言えば、”2の256乗” 通りの暗号パターンがあって、これは地球上に存在する砂粒の総量よりも遥かに多いと言われています。つまり、「砂漠からダイヤを見つける方がまだマシ」というレベルの水準です。現存するスーパーコンピューターでさえも解読には現実的ではない時間がかかるだろうと言われています。

通信途中やサーバを狙われても安心

一般的に、サーバに不正アクセスするより通信途中のファイルを取得する方が技術的にかんたんなので横行しているのですが、前述のAES256bit暗号化技術によりファイルは保護されているため、通信途中を狙われたとしてもまず流出リスクはありません。

また、他のクラウドサービスでは、サーバに転送されたらファイルは復号化されて保管されるのが通例ですが、pCloudでは、暗号化されたまま保管されます。しかも最低3ヶ所の別々のサーバに複製保存されるため、かなりの安全性が約束されています。

男性の質問

我が社のセキュリティ基準は、鍵付きロッカーに入れて保管することになっていますが、pCloudはどうですか?

くまカレー
くまカレー

鍵付きロッカーより安全です。

じゃあEncryptionなんて要らないじゃん、と思うかも知れませんが、それ以上のセキュリティを提供するのがpCloud Encryptionです。「ほぼ間違いなく安全」から「絶対に安全」のレベルへ。価値の分かる人には必要なものなのです。

要注意!

ただし、パスワードを忘れると復旧不可能です。注意してください!

pCloudのプライバシー保護への取り組みについて

プライバシー保護への取り組みにも力を注いでいます。

pCloudでは、pCloudを利用するユーザの情報を管理しません。サービス運営上、最初に登録したメールアドレスだけは管理していますが、パスワードは伏せられているし、その他の情報についても取得しません。決済情報も直接的な管理は避けています。

一般的なサービスでは、アカウント作成後の管理画面で名前を入力したり、住所を登録したりする機能が付いていて、それを登録すると特典があったりする仕組みがありますが、pCloudにはそもそも名前や住所を入力する欄はありません。余計なことは聞かないスタイルです。

当然、pCloud内に保管したファイルについても、pCloud側でアクセスしたり特定することはできないように作られています。僕もpCloud社と長らく協業して、色々な仕事に関わってきましたが、彼らが「こっそり」にせよ「例外的」にせよ、誰かの使用状況を確認するところを見たことがありません。本当に必要であってさえも、「うちでは無理だ」という返事が来るのです。

GDPR完全準拠への取り組み

ここまで厳格に運用する理由のひとつには、ヨーロッパが誇る世界一厳格な個人情報保護規定GDPRが関わっていると思います。

GDPRは、EUが制定した個人情報保護規定です。
非常に厳しく、世界一厳格であると言われています。pCloudはこのGDPRに準拠していることが認められています。

GDPRは個人情報の収集、個人情報の管理、個人情報の削除、すべてに厳格な基準が定められていて、もしそれに違反した場合、一企業では経営が傾くレベルの莫大な罰金が科せられたりするほど厳しい法律です。pCloudはそのGDPRに完全準拠しているサービスです。

ただ、pCloudの本社はスイスです。
皆さんもご存知の通り、スイスは永世中立国で他国と同盟を結ばないのが国是です。
つまり、スイスはEU加盟国ではありません。

しかし、そのスイスは金融立国としての側面もあり、外国の大金持ちが銀行口座を開設しています。これは外国の捜査関係者から照会があっても、おいそれと個人情報を明かさないというプライバシー保護原則があるからこそ、彼ら大金持ちも信頼を寄せ、こぞって銀行口座を開設するという訳なのです。

pCloudは、独自のFDPAというスイス版GDPRにも対応しつつ、ヨーロッパ圏で適用されるGDPRにも対応し、事実上、現代において世界で最も厳格なプライバシー保護に正しく対応したサービスを提供しているのです。

pCloudは検閲するか?

多くのクラウドストレージサービスでは、種類を問わずさまざまなファイルを保存することができます。家族や友だちとの写真や動画、仕事のデータ、プライベートなファイル……これらのプライバシーは本当に守られるのでしょうか?

現在、恐らく非合法なサービス以外すべてのクラウドストレージサービスで検閲は行われているはずです。ただし、いわゆる“中の人”による目視での検閲は相当減ってきており、現在は機械的にチェックを行う仕組みが普及しています。

pCloudに絞って説明すると、pCloudではファイルの中身がどのような内容かを閲覧せず、ハッシュ値と呼ばれるファイルのパターン配列の仕組みによって検知する仕組みを取り入れています。

インターネットにはさまざまな違法データが流通しています。マンガや映画など著作権のあるデータ、未成年や隠し撮りのように違法性のあるアダルト画像、テロなどの残酷な映像、犯罪に関連するもの……これら違法データを日々解析している非公式な外部組織があります。この組織では1つ1つのファイルを開かずに、ファイルを構成するハッシュ値を突き合わせて確認するという技術を確立しており、ネット上に保管されたファイルと合致する場合に警告が出るようになっています。

pCloudでは、ファイルの中身を一切見ていません。

pCloudでは、この仕組みを用いて、保存したファイルを一切開くことなく、ただ違法なデータを検出するようにしています。

検出された場合であっても、そのファイルが特定されたり、どんな内容だったか確認されたりすることはありません。機械的に検知されるだけなので、pCloudの中の人たちは、そのファイルの中身はもちろん、違法アダルト動画なのかマンガや小説の違法コピーなのかさえも把握しません。ただ分かるのは、違法であるということだけです。ユーザのプライバシーはちゃんと保護されます。

ただ、犯罪に利用したという扱いになるため、pCloudでは厳格に対応されてしまいます。
これはGoogleでもDropboxでも同じことで、別にpCloudが特別厳しいということはありません。ちょっと前に、Google Driveに保存したファイルがアウトでアカウント削除を受け、同時にGmailなども吹き飛んだという話がありましたが、普通はそうなります。

クラウドストレージにヤバいものは入れるな。これは大原則だと思います。

pCloudのバックアップ機能でお引越ししよう

pCloudには、他社のクラウドストレージから引っ越しする機能が搭載されています。
契約した直後は特にファイルを移し替えたい、という需要があると思いますが、この機能を使えばかんたんに実現できます。

この機能を試すにはWeb版を使います。
左側に「バックアップ」-「Third-party」という項目があるのでクリックすると、下図のような画面になります。
ここで目的のストレージをクリックすると、自動的にバックアップが始まるという仕組みです。かんたん!

pCloud バックアップ

pCloud social

ただ、幾つか弱点があります。
1つは、連携できるサービスが少ないこと。少ないとは言え、Dropbox / OneDrive / Google Driveは押さえているので、たいていの方は問題ないと思います。

もう1つは、ファイル転送の速度が遅いこと。
ファイルの量にもよりますが、結構お待たせするかも知れません。
ただ、パソコン等をずっと電源入れっぱなしにしておく必要はないので、夜寝る前とか、金曜日退勤直前とかにスタートさせれば、次にパソコンを起動させたときには終わっているかも知れませんね。

ただ、もっとマイナーなクラウドストレージと連携したい、もっと高速に転送したいという場合は、シンガポールの会社がサービス提供しているMultCloudがお奨めです。こちらも僕の会社が日本で紹介しているサービスですが、GDPR・ゼロナレッジに対応しており、とても優秀なんです。

pCloudの料金プランについて

先にご説明したように、pCloudの無料版は、最大10GBまで使うことができます。
でも気に入ったら、ぜひ有料版を試してみてください。

pCloudは、「ユーザに選択の自由を提供する」というのをひとつの大きなコンセプトとしています。たとえば、アカウントを作るときにデータリージョンを選択できるというのは他社サービスでは見かけないと思います。これも自分のデータをどこに保存させるか、提供の自由を提供するというpCloudのコンセプトを具現化させたものです。

料金の支払いについても、この考えによって提供されています。

pCloudは、月額支払い、年額支払い、そして一括支払い(つまり買い切り)の3通りから、自由に選ぶことができます。あなたの考え方と、都合と、手持ちの予算で選んでください。

pCloudは最大16TBまで増設可能

pCloudのプランは、500GB / 2TB / 10TBの3種類です。
これらは後から追加購入することができ、2023年時点で最大16TBまで増設することが可能です。
これまでにも最大容量は増えてきているので、将来もっと増えるかもしれません。

pCloud公式サイトで購入する場合は外貨決済

pCloudの公式サイトで直接購入する場合、ドルでの支払いとなります。

月額支払い

pCloud 月額プラン
2023年4月時点

年額支払い

pCloud年額プラン
2023年4月時点

買い切りプラン

pCloud生涯プラン
2023年4月時点

支払いはPayPalまたはクレジットカード。JCBは使えません。

購入前に日本円を確認してからご購入ください。
Googleで「1,190ドル 日本円」などと検索すると、サクッとその時点での日本円が表示されますので、まずご確認ください。

注意すべきは、クレジットカードを使った外貨決済の場合、購入日の数日後のレートで計算されるということです。急な円安になると、買い切りプランでは数千円くらい簡単に跳ね上がります
また、外貨決済にはクレジットカード会社から手数料が請求されます。たいてい2〜3%くらい上乗せされることも覚えておいてください。PayPalだと、たしか4%くらい取られたと思います。

これらはpCloud社が請求する追加費用ではなく、あくまで決済会社の費用なので、海外のサイトで購入する場合はたいてい必要なものです。

ダウンロードGoGo!でpCloudを購入する場合は日本円

手前味噌を並べて申し訳ないんですが、僕の会社が運営している「ダウンロードGoGo!」でもpCloudを公式販売しています。
当社はオフィシャルパートナーなので、pCloud公式で購入するのとまったく変わりがありません。

pCloudからダウンロードGoGo!へ

公式サイトでも案内が出ていますが、ダウンロードGoGo!なら日本円で支払うことが可能です。

ダウンロードGoGo!では、pCloudの料金を毎日1回、日本円に換算して表示しています。価格はそのままで、お店の手数料的なものはいただいていません。消費税も含まれています。

決済方法はクレジットカードはもちろん、PayPalにも対応しています。JCBも使えます。
その他の決済方法も多彩で、コンビニ決済や銀行振込、ペイペイ決済も可能です。エポスかんたん決済にも対応していて、これで購入すると3倍ポイント還元です。

pCloudの偉い人から「日本人にとって買いやすいようにしてね」といわれているので、日本人ユーザはダウンロードGoGo!経由で購入していただいた方がかなりおトクに買えるはずです。

ダウンロードGoGo!でのpCloud販売ページ

ダウンロードGoGo!で購入した場合、買い切りプランは同じですが、年額支払いプランがサブスクではありません。1年が経過すると、そのまま無料版の状態に戻ってしまいます。継続したい場合は改めて年額支払いプランを購入するなどの必要があります。
自動更新が良い場合は、pCloud公式でお買い求めください。

pCloudの買い切りプランはおトクなのか

pCloudは、一括前払い……つまり、買い切りプランというものが存在します。
最初に一度支払ってしまえば、99年間、または利用者一生涯のどちらか短い方の期間、ずっと追加費用の必要がなく利用できるという仕組みです。

500GBと2TBは約4年分

計算してみると、500GBと2TBの買い切りプランは、年額支払いプランに換算すると4年分の費用であることが分かります。

500GB買い切り:199ドル
500GB1年間:49.99ドル

買い切りプランが約200ドル、年額支払いプランが約50ドルなので、4年間使えばトントン。5年目からは実質おトクになるという計算です。

2TB買い切り:399ドル
2TB1年間:99.99ドル

こちらも買いきりプランが約400ドル、年額支払いプランが約100ドルなので、500GBと同じ感覚で良いと思います。

10TBなら約2年半分

10TB買い切り:1,190ドル
2TB1年間の5倍:499.95ドル(99.99 x 5)

10TBは年額支払いプランがないので、2TBの年額支払いプランを5倍にして10TBにした場合、499.95ドルになります。約500ドルです。
この10TBについては、わずか2年半未満で元が取れる計算になります。3年以上使うなら、確実におトクという計算になります。

これはあくまで2023年時点の計算ですので、今後値上げとかあればバランスが崩れる場合もあると思います。一般論ですが、今後まず物価は下がる可能性より上がる可能性の方が圧倒的に高いので、今のうちに購入して4年以上使った方が得られるメリットは大きいはずです。

pCloudはサービス終了するのか

疑問

でも、本当に安全なの?
買い切りプランを買って、途中でサービス終了したら損になるかも……

実際、僕も本当によく耳にする不安の声です。
「pCloudは本当に安全なのか」
「途中でサービス終了したり、日本から撤退するんじゃないのか」

こうした不安の声を解消し、本当に安心して利用してもらえる環境作りを目指して、総務省が推進し、日本最大のクラウド事業者団体が審査を行っている認定制度を取得する事に成功しました。

ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度
画像をクリックすると認定ページに行きます。

ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度

正式には、ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度と言います。
日本の消費者がクラウドサービスを選定する際、一定水準を満たした安全・信頼性の高いサービスであることを第三者機関が認定したという意味を持つものです。
2007年ごろ、クラウドサービスが急速に増えていく中で日本の総務省がガイドライン等を作成し、それに応える形でクラウド事業者の業界団体が認定制度を立ち上げたものがこのASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度です。

認定はかなり厳しかった

認定までは恐ろしく長い道のりでした。
審査は複数回行われ、最終審査では学術関係者や有識者らも交えた本格的な会議で検討されます。半年以上前から準備し、数百ページに及ぶ資料を持ち込んだのですが、最終審査はそれを軽く超えてくる厳しい質問に晒されました。
具体的には、サービス概要の説明からスタートして、pCloudの詳しい設計、システムの仕様、データセンターの設備内容の確認、内部規約の開示、ユーザとの契約内容やSLMの確認、それだけに留まらず、pCloud社や僕の会社の財務状況、決算資料、資金調達などについても厳しいチェックを受けました。

最終審査は午前10:00からスタートして、まさかの徹夜作業を経て翌日14:50にやっと認定が確定しました。このような厳しい認定制度を通過している以上、ここ数年でサービスが終了してしまうような財務体質ではないことは間違いありません。

じゃあ、なぜ買い切りプランが実現できるの?

さすがに僕もpCloud社に聞き辛いことなので、これはあくまで僕の想像ですが、彼らはサーバ機器などの機械設備をすべて自社調達していることにヒントが隠されていると睨んでいます。

pCloudは、データセンター自体は外部委託していますが、センターに設置するサーバー機器などの設備関連はすべて自社調達しています。それにどんな意味があるのかを考えてみると、次のようなことがあるのではないかと思われます。

パソコンなどに詳しい方はよくご存じだと思いますが、2022年の時点でHDD1GBあたりのコストは0.016ドルだったそうです。2023年で0.01ドル。ここ10年で80%程度も下落したようです。

もし今日、僕がpCloudの買い切りプランを購入した場合、たいてい4年で元が取れるとこのページで前述しました。この4年間で、恐らく30%以上は下落するはずなので、その差益はpCloudにとって純粋な利益になっているのだと思います。買い切りである以上、差益が出たらpCloudの儲けです。

サーバ機器やルータ、スイッチングハブなどの機器類も、当然下落していくので、購入資金を先に払ってもらう買い切りプランは、彼らにとっても有利に働いているのだと僕は考えています。

ファミリープラン、ビジネスプランについて

今回の記事では、pCloudの個人向けサービスに絞って説明しましたが、実はpCloudには「pCloudファミリー」「pCloud Business」という2つのプランが存在しています。

pCloudファミリーは、家族や友人同士、サークル活動などで利用できるプランで、最大5人まで共用できる仕組みになっています。ファイル共有などの機能が使いやすくなっています。
買い切りプランのみで、こちらも最大16TBまで増量可能です。

pCloud Businessは、ビジネス専用プランです。ファイル共有の設定が厳格化しており、ビジネスでも安全に利用できます。
こちらは買い切りプランが存在せず、サブスクリプション専用のプランとなっています。

こちらについても、また別の機会に詳しく説明したいと思います。

日本での展開はまだまだ続く! pCloudにぜひご注目ください

以上、pCloudサービスの詳しい説明でした。

pCloudは、セキュリティ、使いやすさ、価格など、多岐にわたって本当に優れたクラウドストレージサービスです。2023年最新版の機能を深掘りしましたが、僕自身もpCloudの買い切り版を契約して、日々の業務で活用しており、その信頼性と効率性には驚かされることが多いです。
これまで漏れると心配なデータはクラウドストレージやUSBメモリに入れたりしない、というのが鉄則だったのですが、pCloudの登場により大きく緩和されたような気がします。僕の会社では取り扱いデータをランク分けして管理していますが、そのうちの数ランクについてはpCloudをベースにして管理しています。たとえスマホを落としても絶対に解析されないpCloud Encryptionの存在が、僕の会社でも大きな存在になっています。

あなたにおすすめする3つの理由

  • セキュリティの強化: 最先端の暗号化技術により、データの安全性が保たれます。
  • 多機能性: どんなデバイスからでもアクセス可能で、共有も容易です。
  • コストパフォーマンス: 無料プランから選べるため、初めての方でも安心して利用できます。

興味を持たれた方は、下記のリンクバナーでpCloudを試すことができます。

Windows版: Windows7以降
Mac版: macOS X 10.10以降
Linux版: Ubuntu14.04 / Fedora21 / Debian8以降

こちらからダウンロードできます。
※ 広告ブロックソフトが動いていると、ダウンロードバナーが非表示になる場合があるみたいです。

pCloud インストール Windows7
pCloud インストール Windows10
pCloud インストール Mac
pCloud インストール Linux 32ビット
pCloud インストール Linux 64ビット

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くまカレー

子どもの頃からパソコン好きで、趣味が昂じて1999年に起業。以来ソフトウェアの販売を手掛けて20年以上。扱ったソフトは累計10,000本以上を数える。カレーが燃料。

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